竹村 良訓

TAKEMURA YOSHINORI

千葉県松戸にある陶芸作家竹村良則氏のアトリエを訪れると、素焼きされた器たちと壁一面に配された釉薬のボトルが出迎えてくれる。棚には、膨大にテストを繰り返されたカラフルな釉薬の調合ピースが並ぶ。

竹村氏の器は、素焼きされた作品一つ一つ、その出来上がったフォルムに合わせて色彩が決められる。「素焼きの状態の器を見ているうちに、どんな色が合うかなんとなく見えてくる。」と言って笑い、二つとして同じ色彩のないアートピースを作りあげる。テストピースどおりには色が出ない時もあれば、想像以上の色彩が生まれることもあるという。

鮮やかな色を楽しそうに纏ったマグカップや渋く深い色彩の大皿、ずっと見ていたくなるほどに愛おしい豆皿、アートピースとして存在感を放つフラワーベースなど、その特有の世界観に国内外の多くの人が魅了されている。パリ、NY、イギリスにオーストラリア、台湾など軽やかに世界を旅する竹村氏の作品の今後も注目したい。

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