RUSKA

Arabia

ルスカ

RUSKA

Arabiaの人気シリーズ“Ruska ルスカ”は、Ulla Procopeのデザインにより、1960年代初頭から1990年代後半まで生産されていました。フィンランド語でRuska「秋色」と名づけられたルスカはその名のとおり、色づく紅葉のように深いブラウンが印象的な作品です。Ruskaは、Arabia社の商業用製品として初めてマット釉薬が使われた作品でもあります。シンプルなデザインに深みのある色合い、使いやすさなど、一度手にすると長く愛されてきた作品であることがよくわかります。

designer

Ulla Procopé

ウラ プロコッペ 1921-1968・Finland


ヘルシンキで誕生したウラプロコッペは、少女時代をスペイン国境の南欧で過ごしヘルシンキの芸術学校を卒業とともにARAIBA社にて陶器デザイン と装飾絵付けを専門とし、47歳という若さでこの世を去るまでARABIA社に大きく貢献したデザイナーです。
彼女のプロダクトデザイナーとしての成功の根幹には、モデルメーカー、工場の研究所、および窯のスタッフとの協力体制によるものと言われています。商業的観点と美しい装飾・絵付けの両軸から陶器制作にアプローチし、仲間たちとともに非常に多くの優れた作品を創作します。ARABIA社の名作として愛され続けるValenciaシリーズは、コバルトブルーのハンドペインティング作品として最も有名となり、大量生産のユーティリティウェアで初めてマット釉薬を使用し、人気を博したRsukaシリーズのも彼女の大きな功績と称されています。
第二次世界大戦後の戦後復興期において、「Vackrare Vardagsvara(美しい日常)」という言葉がフィンランドを支えます。その言葉のように、ウラプロコッペ人々に日常に溶け込む美しい陶器を多く手がけたのかもしれません。カイ・フランクらとともにARABIA社の黄金期と呼ばれる時代を支えた才能にあふれるデザイナーの1人です。